自宅の階段に手すりを付けることになったら、費用とあわせて気になるのが、利用できる支援制度があるかどうかです。横浜市や港北区ではどこに相談すればよいのか、工事会社へ連絡する前に知っておきたい方もいるのではないでしょうか。
地域情報メディア『こうほくぐらし』編集長のタカヒロです。公的な制度を利用するときは、対象になるかどうかだけでなく、相談や申請のタイミングも確認しておきたいところです。
この記事では、階段の手すり設置に関係する制度の違いや対象となる工事、工事を始めるまでの流れを紹介します。
手すり設置で確認したい支援制度
手すりを付ければ、誰でも一律に補助を受けられるわけではありません。利用できる制度は、本人の認定状況や年齢、障害の状況などによって異なります。
まず確認したいのが、要支援・要介護認定を受けている方向けの「介護保険の住宅改修費」です。このほか、障害福祉の制度として、横浜市の「住環境整備費の助成」があります。
それぞれ対象となる人や工事、相談先が異なります。どの制度が関係するか分からない場合は、工事内容を決める前にケアマネジャーや区役所へ相談してみましょう。
介護保険の住宅改修との違い
介護保険の住宅改修費は、要支援または要介護の認定を受けている方が対象です。手すりの取付けや段差の解消など、対象となる住宅改修を行った場合、20万円を限度に費用の一部が介護保険から給付されます。
自己負担が1割の方は、20万円の工事を行った場合、最大18万円が保険給付となります。一定以上の所得がある方は2割または3割負担となるため、実際の給付額はそれぞれ異なります。現在の負担割合や利用できる残額も、申請前に確認が必要です。
一方、横浜市の住環境整備費の助成は、障害の状況や年齢など、一定の条件を満たす方を対象としています。身体障害者手帳の等級だけで利用できるかどうかが決まるわけではありません。また、介護保険から給付を受けられる場合は、介護保険制度が優先されると案内されています。
対象になり得る工事の範囲
介護保険の住宅改修では、手すりの取付けのほか、段差や傾斜の解消、滑りにくく移動しやすい床材への変更、引き戸などへの扉の取替え、便器の取替えなどが対象となります。
ただし、同じ手すりでも、設置する場所や目的によって扱いが異なる場合があります。「手すりなら対象になる」と決めつけず、どこに、何のために付けたいのかを具体的に伝えて確認しましょう。
- 介護保険の住宅改修費
-
要支援・要介護認定を受けている方向けの制度です。
- 住環境整備費の助成
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障害の状況や年齢など、横浜市が定める条件を満たす方向けの制度です。
どちらに当てはまるか分からなくても、工事内容だけで判断する必要はありません。本人の状況と予定している工事を伝え、利用できる制度があるか相談してみてください。
対象になる人と住宅の条件
介護保険の住宅改修費を利用するには、要支援または要介護の認定を受けていることが前提です。まだ認定を受けていない場合は、住宅改修とあわせて、介護認定についてどこへ相談すればよいか確認するところから始めます。
住環境整備費の助成には、身体障害者手帳の等級や年齢、知能指数などによる条件があります。対象者の条件が細かく定められているため、手帳を持っているという理由だけで利用できるとは限りません。最新の案内を確認したうえで、窓口へ相談してください。
賃貸住宅の場合は、所有者の承諾などが必要になることもあります。本人が制度の対象になるか、予定している住宅で工事を行えるかの両方を確認しておきましょう。
工事前の申請が必要かどうか
制度を利用するうえで特に気をつけたいのが、申請と着工の順番です。介護保険の住宅改修では、工事を始める前に必要な書類をそろえ、区役所へ事前申請を行います。
事前の手続きをせずに工事を始めると、給付を受けられない可能性があります。工事後に申請すればよいと考えず、まずケアマネジャーなどへ相談し、必要書類や申請の流れを確認してください。
見積もりを取り、工事内容が具体的になった段階でも、すぐに着工できるとは限りません。いつから工事を始めてよいのかまで確認してから進めることが大切です。
申請先や相談窓口の探し方
介護保険の住宅改修については、お住まいの区の保険年金課が申請窓口です。すでに担当のケアマネジャーがいる場合は、まず自宅の手すり設置を考えていることを相談してみましょう。
港北区では、港北区福祉保健センター保険年金課が住宅改修費の申請について案内しています。担当窓口や連絡先が変わる可能性もあるため、相談前に港北区の公式ページで最新情報を確認してください。
住環境整備費の助成についても、港北区福祉保健センターが相談先となります。担当が分からないときは、「自宅の手すり工事に利用できる障害福祉の制度について聞きたい」と伝えると、用件が伝わりやすくなります。
タカヒロ制度名が分からなくても、「自宅の手すり工事について相談したい」と伝えれば大丈夫です
見積書と工事内容の確認点
利用できそうな制度が分かったら、工事内容と見積書を確認します。介護保険の住宅改修では、ケアマネジャーなどが作成する「住宅改修が必要な理由を示す書類」も必要になるため、自分だけで工事内容を決めず、相談しながら進めます。
手すりを付けたい場所だけでなく、どのような動作で困っているのか、どの程度の範囲に必要なのかも整理しておくと、相談がスムーズです。
- どのような動作で困っているのか
- 手すりを付けたい位置や範囲
- いつから工事を始められるのか
この3点をメモしておくと、ケアマネジャーや工事会社、区役所へ状況を伝えやすくなります。
複数の制度が関係するときの確認
介護保険と住環境整備費の助成の両方に当てはまりそうな場合は、どの制度を利用するのか確認が必要です。横浜市では、介護保険から給付を受けられる場合、介護保険制度が優先されると案内しています。
ただし、どの工事がどの制度の対象になるかは、本人の状況や工事内容によって異なります。複数の制度が関係しそうなときは、自分で組み合わせを判断せず、それぞれの窓口へ相談してください。
公式情報で確認したいこと
対象者や限度額、対象工事、申請方法などは変更されることがあります。実際に工事を検討するときは、横浜市の公式サイトや港北区の窓口で最新情報を確認してください。
比較サイトや口コミは制度を知るきっかけにはなりますが、利用できるかどうかの最終確認には向きません。特に次の3点は、公式情報や担当窓口で確かめておきましょう。
- 本人が制度の対象になるか
- 予定している手すり工事が対象になるか
- いつから工事を始めてよいか
よくある失敗と気をつけたい点
避けたいのは、制度を確認する前に工事を始めてしまうことです。事前申請が必要な制度では、着工後に相談しても給付や助成を受けられない可能性があります。
認定や手帳など、一部の条件だけを見て対象になると判断するのも注意が必要です。介護保険の利用状況や障害福祉制度の細かな条件によっては、利用できない場合があります。
ひとつの制度が利用できなかったとしても、ほかに相談できる制度があるかもしれません。すぐに工事を諦めず、別の選択肢がないか区役所で確認してみてください。
相談から工事までの流れ
介護保険の住宅改修では、「なぜその手すりが必要なのか」を確認しながら手続きを進めます。階段の上り下りなど、日常生活のどの場面で困っているのかを整理しておくと、必要な工事を相談しやすくなります。
現在の認定状況や、どこに手すりが必要なのかを伝え、利用できそうな制度を確認します。
見積書や理由書など、工事前に用意するものを確認します。
必要な事前手続きを済ませ、着工してよいことを確認してから工事を始めます。
大切なのは、先に相談し、必要な申請を済ませてから工事を始めることです。この順番を覚えておけば、着工後に制度を知るという行き違いを防ぎやすくなります。
最後にわたしからの一言
階段の手すりを考え始めた段階で、工事内容を細かく決める必要はありません。まずは「誰が使うのか」「階段のどこで困っているのか」「介護認定や手帳の状況」の3つを整理してみてください。
そのうえでケアマネジャーや港北区の窓口へ相談すると、利用できそうな制度や、次に用意するものが見えてきます。
手すりの位置や工事会社を決める前に、まず相談と申請の順番を確認すること。見積もりや工事を具体的に進める前に、現在の制度内容を確かめておきましょう。













